2019年8月19日月曜日

バランスの大切さ

個人的な感覚ですが、自分的には50歳を過ぎた頃から「バランス」というものを大切にし始めた気がします(ちなみに私、現在51歳)。

若かりし頃は、バランスよりもアンバランスなものに魅力を感じ、自分自身もそんな行動をとっていたような感じがしますが…(笑)。

たしか2年前くらいから、人生100年時代とか言われ始め、自分自身も思ったより人生が長くなる可能性について考えるようになりました。

もしそうであるのなら「働き方とか、お金とか、住居とか、家族とか…」改めて色々なことについて見つめ直したり、再設計したりしなくてはなーなどと色々考えている中で、これからの人生を精神的にも経済的にも豊かに生きるには、「バランス」こそが最も大切なのではないかと思い至った次第です。

人生は短距離走ではなく長距離走なので、瞬発力より持久力が大切だと思います。もちろん瞬発力を発揮しなければならない時もありますが、そこはやはり若者には勝てません。

中年の自分としては、バランスのとれた「食事、睡眠、運動、休養、インプット-アウトプット、人間関係等」が、長期的にこれからの人生を豊かな方向に導いてくれる「推進力」になってくれる気がしてきたのです。

さて、このバランスの大切。資産運用についても同様に最重要だと言えます。

自分自身の価値観や人生設計を中心に、収入と支出、資産と負債、貯蓄と投資、短期と長期、安定と成長、人的資産と金融資産、リスクとリターン、自分でやるか専門家のサポートを得るか…など様々なバランスを考え、どのようなファイナンシャルプランを描くか、そしてどのような考えを中心に据えて、行動すべきか?

このあたりの方針が明確で、自分にとっての最適バランスを保ってなければ、短期的なマーケット変動に簡単に惑わされて、投資を継続することは難しくなってしまうからです。

個人の側面から見て、人生をより豊かなものにするための一助として、資産運用というツールが存在していると捉えるならば、今までより人生が長くなった分、資産運用の時間軸もそれに比例して長くなると言えます。金融庁の2000万円不足問題の報告書に代表されるように、長期投資のニーズは今まさに顕在化してきております。

しかしながら、日本全体の個人金融資産の内訳をみると、明らかに貯蓄-投資バランスが偏っており、未来の日本の状況に対応しているとは言い難いのが正直なところ。

確定拠出年金の全体の資産構成を見ても同様なことが言えますし、またバランス型と言われている商品が、実は現状では全然アンバランスであったりもします。

現在の金融市場で特筆すべきは、低金利(マイナス金利の国債も多い状態)です。

この金融環境下で人生が長くなる世界において、個人にとって真にバランスがとれた資産運用管理とはどのようなものなのでしょうか。

それを常に模索し続け、時に修正をしながら、お客様の資産運用をサポートしていきたいと思いますし、まずは何より自分自身が率先して、自分のライフプランを実現するためのバランスの良い資産運用管理を実践していきたいと思う今日この頃です。

(追記)

例えば金利がゼロなので、できるだけ「リスクはとらないで安定的なリターンが欲しい」と心のどこかで願うなら、それは現実を踏まえると「リスク-リターン感覚のバランスが大変悪い状態」であり、そのアンバランスに付け込んでくる者がいることに気をつけなければなりません。
そう考えるのが、要するにバランスのとれた考え方と言えるでしょう。

2019年7月9日火曜日

マーケットレビュー(2019年4-6月)

【全体観および私見】
201946月期の「世界の社会・経済・金融市場」を振り返ります。

米中貿易戦争が始まって約1年が経過、また英国のEU離脱問題も先送りされており、グローバルに事業を展開するメーカーはサプライチェーン(供給網)を見直すべきか、もう少し様子をみるべきか、なかなか動きがとりづらい状況が続いています(そろそろ動き始めていますが…)。

そんな中、徐々に製造業の事業マインドは悪化、それが今、実体経済に影響を及ぼし始めていると言えるでしょう。非製造業に関しては、各国の内需の強さもあり、概ね堅調と言えますが、これらの一連の動きが市民生活にいつまでも悪影響を及ぼさないということはありえません。

一方で世界経済の悪化を見越し、各国の中央銀行は金融緩和に舵を切りました。その結果、201946月期の株価は堅調。しかし一方で、米国の金融緩和から為替市場では円高ドル安が進み、日本人の海外資産投資の3ヵ月リターンは、円ベースでは概ね横這いでした。

直近四半期の金融市場において注目すべき点は、世界的な景気減速と金利低下の綱引きの中での株価上昇、そして為替市場で起きている円高ですが、それはあくまで表層的な現象面の動きであり、マスコミが日々話題にしやすい情報(ネタ)とも言えます。

弊社は金融市場(マーケット)を、よく海に例えることがありますが、マスコミから発信される情報は、概ね表面的な波の動きを事後的に説明したものが多く、長期投資の役に立つものは殆どありません(むしろ弊害になると言ってもいい)。

本当のお宝は、海の中に存在します。魚貝類や海藻、さらには海底に潜む海洋資源のように。

長期投資で成果を上げるにも、マーケットの表層の波に着目するのではなく、マーケット(海)の中に存在する個別企業(魚)の成長に注目しなくてはなりません。

下記の「20194-6月の注目ニュース」にも表層部分(波の部分)と海底部分が混在していますので、是非そんな視点からご一読頂けたら幸いです。


20194月-6月の注目ニュース】
4/2 三菱UFJ銀行、2020年春の新卒採用数を45%減(約530名)に。
4/3 2050年の世界人口構成、約6人に1人が65歳以上に(現在11人に1人).
4/9 IMF2019年の世界GDP予測を0.2%引き下げ3.3%とする。
4/14 世界の株式時価総額が約7ヵ月ぶりに水準を回復(景気減速下の株高)。
4/17 米主要500社の1-3月期は5%マイナス見通し(11期ぶり減益)。
4/20 OECD、世界の先進17カ国で中間層が減少している実態を報告。
4/21 世界の自動車株の時価総額は、昨年ピーク時から21%減少している。
4/25 中国半導体メーカー、ファーウェイ以外に「ファブレス500社」が台頭。
4/27 平成の「大納会」。日経平均終値は22258円(ピークは平成元年末38915円)。
4/27 平成の30年間、時価総額の増加トップはトヨタ、2位はキーエンス。
5/8 米大統領、中国に追加関税(2000億ドルに25%)を通知。
5/8 米大統領、イランに追加制裁(鉄鋼、アルミ、銅等の取引)。
5/15 米商務省はファーウェイへのハイテク部品の禁輸措置を発動。
5/18 米小売ウォルマート、アマゾンへの対抗策の成果が上がり始めている。
5/21 世界の民間航空機のパイロット不足が深刻化しつつある。
5/23 2019年度 日本のゼネコン8社の受注見通しが前年比1割減。
5/27 米トランプ大統領が令和最初の国賓で来日。
5/30 米大統領がメキシコへの関税引き上げを発表(不法移民対策が不十分)。
5/31 貿易戦争の激化を懸念し、NY株式急落(-354㌦)。
6/3 海外からの訪日客で、東南アジアの比率高まる(GDP15000㌦超)。
6/3 金融庁が「老後2000万円不足する」という報告書を公表。
6/4 生産性競争が深く静かに進行。新技術(AIIOTVR)が一般化する途中。
6/4 世界製造業が減速。5月の世界製造業PMI49.86年半ぶりの低水準)。
6/4 NY株式512ドル高。FRBパウエル議長の発言で利下げ期待強まる。
6/7 人口動態統計、2018年の出生数は91.8万人と3年連続100万人割れ。
6/20 米欧の金利低下を受け、為替市場では1ドル107円台の円高水準。
6/20 ビジネス対話アプリの米スラック、資金調達をしないかたちで直接上場。
6/25 世界主要企業のCEO報酬、米国15億円、欧州6億円、日本1億円。
6/26 日本経済新聞社が算出した均衡為替レートは1ドル107円台。
6/28 米主要企業の株主還元が過去最高(設備投資、MAへの慎重姿勢)。
6/27 米フォードが1.2万人、独BASF0.6万人のリストラ実施。
6/28 G20大阪サミット。米中貿易協議再開(関税第4弾見送り)。


【金融市場動向(20194-6月)】
世界の長期金利
3月末
6月末
3ヵ月変化率
日本10年国債
-0.10%
-0.17%
-0.07%
米国10年国債
2.40%
2.00%
-0.40%
ドイツ10年国債
-0.07%
-0.33%
-0.26%
英国10年国債
0.99%
0.82%
-0.17%
国内株式
3月末
6月末
3ヵ月変化率
日経平均株価
21205.81
21275.92
0.3%
TOPIX
1591.64
1551.14
-2.5%
ジャスダック平均
3444.19
3405.61
-1.1%
東証REIT指数
1907.36
1938.82
1.6%
海外先進国株式
3月末
6月末
3ヵ月変化率
NYダウ工業30種
25928.68
26599.96
2.6%
S&P500
2834.4
2,941.76
3.8%
ナスダック
7729.32
8006.24
3.6%
FTSE100
7279.19
7,425.63
2.0%
DAX
11526.04
12,398.80
7.6%
香港ハンセン
29051.36
28542.62
-1.8%
海外新興国株式
3月末
6月末
3ヵ月変化率
上海総合
3090.76
2978.88
-3.6%
インドSENSEX
38672.91
39,394.64
1.9%
ブラジルボベスパ
95414.55
100,967.20
5.8%
ロシアRTS
1198.11
1,380.52
15.2%
商品
3月末
6月末
3ヵ月変化率
原油WTI先物(ドル)
60.14
58.47
-2.8%
NY金先物(ドル)
1293.0
1409.7
9.0%
CRB指数(ドル)
183.75
181.04
-1.5%
為替
3月末
6月末
3ヵ月変化率
米ドル/
110.81
107.81
-2.7%
ユーロ/
124.31
122.59
-1.4%
英ポンド/
144.31
136.91
-5.1%
豪ドル/
78.70
75.70
-3.8%
NZドル/
75.48
72.40
-4.1%
カナダドル/
82.93
82.32
-0.7%
スイスフラン/
111.31
110.46
-0.8%
南アランド/
7.68
7.66
-0.3%


2019年6月28日金曜日

G20首脳会議について思う

ご存じのとおり、本日28日から2日間、大阪でG20首脳会議が開催されます。

以前はG7首脳会議(先進7カ国=米国、日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)が世界の様々な問題を議論する場でしたが、2008年のリーマンショックを契機に、世界の諸問題をG7だけで解決するのは難しくなり、いわゆるBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)と、さらに8カ国・地域(オーストラリア、アルゼンチン、インドネシア、メキシコ、韓国、サウジアラビア、トルコ、そしてEU)が加わりG20会議となりました。

多種多様な価値観を持った国々の首脳が集まるのは大変いいことである反面、20人もいると、意見はまとまらんだろうなーと思ったりもします。

大体において、日本人が20人集まっても意見なんてまとまりませんからねー(笑)。

それではG20は全く無駄な会議かと言うと、そうではないと思います。

「面と向かって対話をする」
この一点において、G20会議には重要な意味を持つのではないでしょうか。

投資の世界でも最近の潮流として「対話」が重視されつつあります。

例えば、年金基金などの機関投資家は、単に株式に投資をしてリターン(収益)を目指すだけでなく、投資先企業の経営陣と「目的を持った意義ある対話」をすることで、企業価値の向上にコミットすることが求められつつあります。
(=機関投資家の株主としてのエンゲージメント活動)

昨今、日本企業の不祥事が後を絶ちませんが、それは結果として株価下落につながっています。このようなことが起きないよう、株主と経営陣は「対話」を通じて、有効な手立てを継続的に考え実行していかなくてはなりません。

前回のブログで取り上げた「非財務情報」の多くも、「対話」を通じてしか得られないものが大半だと思います。

ギリシャ哲学のソクラテスやプラトンが、対話を通じて「真実や知」を追及したように、時代が変わっても「対話の重要性」は変わりません。

G20も結論はでないかもしれませんが、各国首脳には真剣に意味ある対話をして欲しいと願います。心から対話をした人に対して、意見や価値観が異なるからと言って、核爆弾を落とすようなことはしないでしょうから…。

そう考えると、仕事や家庭でも「もっと対話が必要だなあー」「まだまだ足りないよなー」というのが、率直な思いです(苦笑)。

2019年6月26日水曜日

非財務情報の重要性

長期投資を成功させるためには「長期的に成長する企業」へのアクセスが欠かせません。

では「長期的に成長する企業を見極める」には、どうすればいいのか?

そこが大変重要な問題なわけですが、昨今の世界経済、企業活動、資本市場の様々な変化を見ていると、一つの傾向が見てとれます。

それは「企業の非財務情報の分析」が重要になってきているということ。

現在、企業の財務情報を分析するだけでは、投資において価値を生み出すことはできないと断言できます。
企業業績、株価の割安・割高等の定量データは、AIにあっという間に解析され、瞬時に自動売買され、長期的な投資機会はあっという間に奪い去られてしまいます。要するに個人投資家が企業の決算短信を分析して株式を売買しても、徒労に終わる可能性が極めて高いということです(苦笑)。

一方で財務情報には表れにくい企業が持つ無形資産(特許に代表される知的財産、優秀な経営陣、管理職、モチベーションが高い従業員等に代表される人的資本、有望な取引先、顧客データベース、社会的な信頼、それらを統合した企業ブランド価値などの社会資本)については、ビッグデータを元に解析・類推するAIでは分析しづらいと言われています。

私はそこにこそ「長期的な成長の果実が存在する」と考えています。

米国を代表する成長企業(例えばアップル、アルファベット、マイクロソフト等)を見ても、総資産に占める無形資産の割合が実に高く、研究開発(R&D)や人材投資等の無形資産への投資を積極的かつ継続的に行っていることが、長期的な成長に繋がっていると言われています。

世界全体が製造業からサービス業中心にシフトしていく中では、この傾向が強まることはあれ、弱まることはないと思います。

一方で過去の日本企業は(特に金融業や製造業)、目に見える工場や店舗やシステム等の有形資産へ投資をしすぎて、今その減価償却や減損に悩んでいます。

何はともあれ、今後は「非財務情報の分析力」こそが、長期投資の成功の鍵になってくることは間違いないと個人的には確信を持っており、今後そこのあたりをお客様の長期投資ポートフォリオに反映させていくことを意識していきたいと思っています。

2019年5月31日金曜日

ゲートキーパーとして

2016年末時点のちょっと古い数字で恐縮ですが、日本の個人金融資産=約1800兆円から発生している金融収益(利息・配当等のインカムゲイン部分)は約14兆円です。

利回りを計算すると14兆円/1800兆円=約0.8%。

一方で米国は,260兆円/8400兆円=約3.2%。
欧州は、100兆円/2700兆円=約4.1%。

こう見ると、日本の個人金融資産の収益率の低さが際立っています。

実はこの数字、以前当ブログでご紹介をしたことがありますが、
この収益率格差は足元でさらに拡大しているように、個人的には感じています。

既に世界一の少子高齢化社会を迎え、今後は人口減少ペースも世界一の日本に生きる私たちにとって、
この金融資産の収益率の低さはかなり危機的な状況だと思います。
(人口減少でGDPというフローの増加が期待しにくい中で、金融資産というストックの収益率が低いというダブルパンチ)

この個人金融資産の収益率に低さが、全体として日本の明るい未来を描きにくくしているように感じます。

その最たる要因は、預貯金比率が欧米と比較して突出して高いこと(日:米:欧=52%:14%:35%)であり、裏を返すと「投資不足」という言い方もできますが、なぜ長年にわたって投資不足の状態に陥っているのか?

その原因をしっかりと理解しなければ「貯蓄から投資へ!」とか「100年人生時代は自助努力で資産形成を!」などと、いくら日本政府や金融機関が声高に叫んでも、今後も抜本的な変化は見られない気がします。

日本人の投資不足に関する私の結論は「過去、日本には長期的に個人の資産形成に貢献した投資商品がなかったから」、実はこれに尽きるのではないかと感じています。

「長期複利運用」で10年、20年、30年、40年という時間軸で資産を成長させていくというファイナンシャルコンセプトも、「質が高い投資商品の存在」がなければ、絵にかいた餅に過ぎません。

だからこそ弊社は、お客様に「質が高い投資商品」を活用した長期投資ポートフォリオを提供すべく、何がほんとうにお客様の資産価値を向上させる投資商品なのかを見極める「金融ゲートキーパー(門番)の能力」を、常に磨き続けていく必要があると考えております。

ここの部分は、これからの資産運用を考えるに、ますます大切なポイントになってくると予測しておりますが、巷ではこの地道な作業を放棄して、とにかく安く全部買っておけばいいというインデックス投資の比率が急激に増加しています。

インデックス投資は優れた投資戦略であると思いますし、それを全く否定するつもりはないのですが、みんなが何がいい会社なのか?とか、株価は割高か割安か?とかを考えなくなっている最近の風潮は、個人的にはちょっと行き過ぎていると感じます。

弊社はそれとは一線を画し、お客様の資産価値向上に貢献するプロダクトを、ゲートキーパー(門番)として選別し提供していきたいと思っております。

ところで話は戻り、日本に金融資産全体の利回り(インカム部分のみ)ですが、これが米国並みの3%になれば、金額ベースでは年間約54兆円となり、現在の年間14兆円から40兆円も増加することになります。

かなりざっくり捉えると、現在の日本の1年間の総税収は約60兆円で、そのうち消費税が約1/3で約19兆円くらいです。

「どうでしょう?」この数字を比較してみると、いかに資産価値を1%でも高めることのインパクトが大きいか、明確に見えてくるのではないでしょうか。

日本の個人金融資産の価値向上に貢献するため、弊社にできることは一人一人のお客様が長期投資に回せる金額を個々のリスク許容度と共にしっかり見積もり、一方で良質なプロダクトを選択し最適な投資ポートフォリオを構築することです。

さらにはポートフォリオ構築後の保守管理も大切です。短期的な相場変動を乗り越え、長期の成長を獲得するためには、理屈だけではなく、強い心をお客様と共有することも必要不可欠です。

特に昨今はトランプ大統領がツイッターで呟くたびに、マーケットが一喜一憂する不安定な状況が続いています。

だからこそ、より先の未来を見据えつつ、しっかりお客様の資産運用をサポートしていかなくてはと、改めて思いを強くする今日この頃です。


2019年5月17日金曜日

「ねんきん定期便」の衝撃

毎年、日本年金機構から「ねんきん定期便」が届きますが、
50歳を超えると「将来の年金額」がほぼほぼ明確になってきます。

さて私も51歳、今年の誕生日月に届いたこのハガキの内容を確認したのですが、
「これは何かの間違いではないか?」と思うくらいの衝撃を受けました。
※50歳になった昨年はちゃんと見ていなかったようです(苦笑)。
支払った年金保険料に対して、あまりにも給付額が少ないのです。

厚生年金の場合、本人と会社が折半で年金保険料を支払うわけですが、
ねんきん定期便には「本人負担分」しか記載されていません。
一般的に支払った保険料は10年くらいで元がとれるとされますが、
実際は会社負担分も考慮すると20年で元がとれるというのが真実です。

20歳から60歳まで年金保険料を支払い、65歳から支給され85歳で元がとれる。
「40年間も運用をしてこれ?」と思いますが、これが現在の平均的な状況です。

さらに世代間扶養を前提にしている日本の場合、実際は年齢によって条件に格差が生じ、
日本の人口構成だと若い人ほど損をするようになっているのは周知の事実です。

私の場合、概算で計算をしてみると85歳でも元がとれないことが判明したので、かなりの衝撃でした。
※私の周りの50代の人も同じような衝撃を受けて、年金機構に問い合わせをしようと思っている人もいらっしゃいました。

私も仕事柄、日本の少子高齢化や財政状況から日本の公的年金は厳しいということは、
当然理解をしており、それ相応の危機感を持っておりましたが、
個人的な「ねんきん定期便」に記された数字を見て、この危機は遠い未来のことではなく、
まさに今そこに迫っていることなんだと「ほんとうに心の底から実感」した次第です。

しかし50歳を超えないと、将来の公的年金の金額が明確にならないので
ライフプラン的に手遅れになる人も結構でてくるのではないかと危惧します。

50歳になって送られてくる「ねんきん定期便」を見て愕然とすることのないよう、
特に30代、40代の方々には、長期的かつ計画的に資産を形成していくことを、
強くお薦めしたいと思います(但し正しいやり方で)。

某金融機関リサーチ部門の試算によると、現在の年金制度のままだと、
2050年の日本では85歳世帯の約50%で金融資産がゼロになるそうです。
人生100年時代ということを考えると背筋が寒くなりますね。

この問題は極めて個人のライフプラン上のことではあるのですが、
この将来の個人的な課題に真剣に向き合うことが、
おそらく結果として、日本の財政や治安や経済を救うことにもなるのだろうなと思います。

バリューマネジメントは個人富裕層、法人等の資産管理のサポートだけでなく、
30代、40代のビジネスパーソンの長期資産形成の分野にも強みを持っておりますので、是非ご相談頂ければと存じます。

2019年4月30日火曜日

平成最後の日に

平成の30年間で日経平均は約26%下落しましたが(38915円→22258円)、東証一部の時価総額は平成元年(バブル期)のピーク606兆円を超え、現在約617兆円になっています。
平成時代にソフトバンクや楽天といったIT企業が新たに登場して、全体の時価総額を押し上げた結果。

株式市場の実体は、平均株価より時価総額を見た方が正確に捉えることができると私は考えますが、その観点から注目したのが日経新聞(2019427日付)の「平成の30年間で時価総額を増やした企業10社と、逆に減らした企業10社」です。

(記事からの抜粋)

【時価総額を増やした10社】
    トヨタ自動車 +15.2兆円
    キーエンス  +8.3兆円
    日本電産   +4.6兆円
    ソニー    +4.6兆円
    任天堂    +4.3兆円
    武田薬品工業 +4.1兆円
    信越化学工業 +3.9兆円
    ダイキン工業 +3.9兆円
    ホンダ    +3.6兆円
    村田製作所  +3.6兆円

【時価総額を減らした10社】
    NTT     -20.3兆円
    東京電力HD  -8.6兆円
    野村HD    -5.9兆円
    日本製鉄   -4.2兆円
    新生銀行   -4.1兆円
    関西電力   -3.8兆円
    東京ガス   -2.5兆円
    パナソニック -2.5兆円
    中部電力   -2.5兆円
    大和証券G   -2.3兆円

こうして平成の30年間の時価総額の増減を見てみると、グローバルに事業を展開して独自のポジションを築いている日本企業が企業価値を高め、国内事業をメインとしてきた大企業が衰退したという傾向が顕著に表れています。

このことは、やはり事業にしろ、資産運用にしろ、一つの国地域に集中することのリスクの大きさを物語っているように感じます。

さて、こうしたグローバル化の傾向は今後も継続されていくでしょうが、個人的には、おそらくもう一つの異なる動きも出てくるのではないかと考えています。

それはグローバルな視点で事業を拡大するというのとは対極に、これは日本に限らず、世界の各地域で、規模の拡大を追わず「高付加価値と高資本効率を実現していく」企業群が増えてくるのでないかという、期待も込めた予測です。

全てをGAFAのようなプラットフォーマーに持っていかれるような状況は、決して社会的にも良いことだとは思えませんので、バリューマネジメントも真に「高付加価値+高資本効率を実現していく企業」になれるよう、改めて頑張っていきたいと思います。

そのためには、一人一人のお客様としっかり向き合い、AIやロボットとは異なる深い洞察力を持って資産運用管理サービスを提供していくことが、極めて重要であると改めて肝に銘じる所存です。

実際は新しい時代になったからといって、何かが大きく変わることはありません。しかしながら私たち日本人にとっては、新しい時代の風を感じつつ、それが何かしらの前向きなアクションを呼び覚ますきっかけになるのではないかと期待しています。

いよいよ明日から令和時代です。
皆様、引き続きよろしくお願い申し上げます!